◎つばさから5句5句
あけみ選
家中が音を無くした日曜日 園田野歩子
面白い事もありそな下り坂 だいらさだお
味噌汁にうす揚げ足して一人膳 中畝地光心
マニキュアに無言の見栄を乗せている 外園ピアノ
花言葉知らず好きだと言う迂闊 渡邉 浪漫
紅雀選
しょぼしょぼの目を新緑に救われる 安達ヒトミ
八十路だがまだあるかもね伸びしろは 伊藤のびた
一日中ついててどこかこそばゆい 上原しず香
コロナ後の祭り待ってる笛太鼓 小園 逸郎
ビアガーデン喉の渇きが初夏を連れ 下村 天女
春なのに笑顔の消えた遠い国 永田りりこ
◎他誌展望 各誌 令和4年5月号など
・川柳すずか
お帰りと言ってはくれぬお佛壇 藤村 洋子
ささやかな贅沢時間無駄使い 加藤 峰子
どこまでもめんどうめんどうな人は 橋倉久美子
ほこほこの春にとろけた朧月 小川はつこ
・川柳火のしま
穏やかな笑顔に嘘は耐えられず 黒木 情六
わだかまるつるりと剥けたゆでたまご 平瀬 芙蓉
古日記読めば逆走したくなる 麻井 文博
誰にでもやさしすぎると罪になる 石塚ひろみ
・せんりゅう紫波
夢のような桜見とれて皺が取れ 瀬川 智子
かみ合わぬ会話いつまで続くやら 岡村 房子
たらればは煮ても焼いても味がない 望月 弘
二人してむせてばかりの昼下がり 飯田ふく江
・川柳やまと
オムレツにケチャップ妬心ありったけ 細田 貴子
今もまだ白い切符を握ってる 宮崎 栄子
鍋の底煮つめすぎだとおこってる 吉田 さち
追い風受け楽しい明日へ走ります 川村 淑子
・川柳ばんば
快適な暮らし地球を傷つけて 八木 柚子
やわらかい言葉を使い責める知恵 桑野まりこ
スーパーのカートで今日も散歩する 北川 廸子
肘タッチだけでは熱が伝わらず 香川 亮
・川柳びわこ
ありがとうございましたと泣きました 能仁 澄子
迷子になった答えと次の駅までを 山本知佳子
ブラウスを白に五月の風に乗る 神田 良子
あなたの息子奪ってゴメンすみません 高野久美子
・川柳ふんえん
吠えもせず嚙みつきもせず民主主義 真栄城久枝
二の足を踏めばチャンスが腰を折る 楠根はるえ
悩みごと生きる張りだと言い聞かす たまきさちこ
生き方のお手本になるバラ五輪 井萩 柳市
・川柳いのちの詩
旧暦にもらう先祖の知恵袋 白取ひでお
駅ピアノ聴いて足取り軽くなる 瀬戸れい子
やすらぎがほしくて持った花鋏 山根 八重
自分への料理が出来てほっとする 稲村 遊子
・川柳くしろ
非常口誘惑される春の宵 内田 万美
満月がきれいコーヒー買いに出る 菅野 光広
良妻と気づかぬヤツと五十年 内田サヨ子
もう誰も戻ってこない無人駅 高橋みっちょ
・川柳港
捨てなさいそれは棺に入らない 菊地 良雄
忘れまいと念じたことも消えた脳 犬塚 博
女から見ても惚れ惚れいい女 池上 幸子
夫婦愛温めたくてチンします 山田とまと
・川柳番傘
取り出せるものなら洗いたい心 髙橋 寿久
苦労して落としどころを見つけ出す 大堀 正明
ふうふうとうどん心が寒いから 岩田 明子
褒められて木に登りたい人である 馬場ナオミ
昼過ぎに電話を頂いて出向いた。真ん中の春美(雅号山吹)さんと22年前に知り合った。
入来わくわく未来塾。町の募集に20名余りが集まった。女性は3人。私より15歳年上の彼女。
それからいろいろなところでお世話になった。
築100年のご自宅を使っての展示会。短歌を彼女、それに書家の友人が左手で揮毫。絵を添える友人もいて。
彼女のモットー
障子の裏にペタペタ
こんなのも
こちらが山吹さん
川柳のすみれさんの句もあった。
和紙の人形も素晴らしい。絵画担当の妹さんの作。
地域の方の作品もあり、とても賑やか。
果たして15年後にわたしにこんなことができるのだろうか???
春美さん、おめでとうございま~~~す!