FMさつませんだい「ここせん」
3月14日は母の祥月命日だったので、母の遺句集を冒頭で紹介させてもらった。
昨年の三回忌に合わせて作ったものだ。久しぶりに見たが「なのはな色」の表紙が胸に沁みる。中から一句だけ紹介する。母を川柳に導いた、伯母悦子の最期に詠んだ句。
骨拾うよく働いた手だ足だ 民子
「ユ、働っきゃしたなぁ」とねぎらいながら、しみじみと骨を拾っていた。
今日はスタジオの写真を撮ってもらった。ガラスの向こうはエレベーターの扉の前で、通行人から丸見え。もちろん、「音」も外に聴こえるようになっている。
ショーウインドウは春らしい飾りつけ。
いつものように(まだ2回目だが)替え歌から・・・♪
そして、《川柳相撲》番組の前にゆうすけさんから、5・7・5の定型を外れた川柳について質問を受けた。「なんか上級者に見えますよね」とのこと。急だったので、8・9の作品や5・12の作品などがあり「句またがり」のこともお話した。そして何とか川柳相撲の中で例句を作れないか頑張ってみた。《追記》孫に買う…の句が5・12だが、上5が全くの説明。「みいちゃんの」にしたい。川柳相撲は時間がないので、推敲まではなかなかできない。
「桃」 上栫ゆうすけ 選
どんぶらこ大きい桃に手を伸ばす 紅雀
助手席の桃にないしょを打ち明ける あけみ
君からの桃がこんなに甘い訳 あけみ
初孫は9月生まれのももか(桃花)です アマリリス大好きおばさん
孫に買う桃色ランドセルは春 紅雀
「別れる」 石神紅雀 選
お別れの言葉がこだまする校舎 あけみ
忍び合う別れ覚悟で愛し合う ピアノ
この月は希望の道へ分かれ行く アマリリス大好きおばさん
思い出に別れを告げる大掃除 ゆうすけ
行き先に希望学び舎との別れ 選者
「白い」 春田あけみ 選
久々の友の頭に白い筋 ゆうすけ
私にもやっぱり親と同じ白に(白髪) アマリリス大好きおばさん
卒業の肩にふわりと春の雪 紅雀
白足袋の先に迷いを乗せて逢う 紅雀
真っ白なシャツがまぶしい入社式 選者
《企業川柳》1人1句のご紹介。月間賞は次回のお楽しみ。
①ホテル(川内ホテル)
マッサ-ジ呼んで疲れを脱ぐ出で湯 清展
父の背を見て決めましたホテルマン ピアノ
「また来る」と言わすホテルのおもてなし 逸郎
ハネムーンここから旅立ちのホテル めぐみ
良いホテル聞いて浮き立つ旅プラン 城上マダム
一生に一度のホテルラスベガス 金平糖
ほろ酔いで 一句出そうな 宿の月 ムーンライト
夢のようしばしホテルでシンデレラ 寿々
②トンカツ・定食(とんかつの壱番館)
とんかつを食らって次女もサクラサク 清展
カツを食う大盛りを食う明日勝負 夢修
トンカツに染みるソースもまた主役 逸郎
大試験がんばれトンカツ弁当だ めぐみ
サクサク音聞いてるだけで舌下腺 ヒトミ
とんかつがサクサク元気つれてくる 金平糖
勝つための 絶品トンカツ 舌鼓 ムーンライト
山盛りのキャベツ枕に眠るカツ 寿々
トンカツが励まし見事氷河越え 山ゆり
③コーヒー(コーヒーの船倉)
コ-ヒ-で酔った貴女の手と触れて 清展
常連の自慢のカフェにリラックス 夢修
ビバルディ耳に遊んでモカ香る ピアノ
コーヒーの産地知ってるプロの鼻 逸郎
仲直り美味しい珈琲いれてみる めぐみ
小指立てツウを気取ってティータイム 城上マダム
泣いてないエスプレッソに恋沈め 金平糖
珈琲と 君への想い ほろ苦く ムーンライト
まず珈琲飲んで出方を考える 寿々
逢いたくてコーヒー好きになりました しず香
コーヒーに入れる分かったことを聞く 山ゆり
④ラーメン(石走ラーメン)
食べ頃の程よい距離のラ-メン屋 清展
鳴門巻き入魂の麺光らせる 夢修
ラーメンも食べたくなって里帰り ピアノ
本当のラーメンがある石走 めぐみ
こだわりの麺もスープも言わぬ汗 逸郎
喜びもラーメン店で倍になる ヒトミ
弟にラーメン作る母不在 金平糖
髪たばね ラーメンすする 艶やかさ ムーンライト
絶句する魔法のようなこのスープ 寿々
⑤印刷屋(新大同印刷)
句に酔った音色つばさが刷り上がる 清展
校正の目をかいくぐり誤字脱字 ピアノ
原稿を「つばさ」に変える魔法かな めぐみ
コピーとの違い何度もきかされる ヒトミ
なつかしいインクの匂い吸い込んで 金平糖
活字漏れ 探すに探す 老眼鏡 ムーンライト
丸文字で頼んだボクの俳句集 寿々
⑥郵便局関連(入来郵便局)
愛が重すぎて切手を二枚貼る 清展
絵手紙にはみ出すほどにフキノトウ ピアノ
ご近所と郵便局は出会いの場 逸郎
美しい切手また手が出てしまう めぐみ
DMもニコニコ顔で配達夫 金平糖
梅匂う 絵手紙届く 春の風 ムーンライト
ハッピーな手紙の束で埋もれたい 寿々
⑦住まい(すわはら建設)
お-いお茶妻の発案です茶室 清展
余りにも美しすぎるショールーム めぐみ
こだわりの家にこだわり大工さん 逸郎
不便にも住めば都と過疎に住む 城上マダム
夕焼けを囲む額縁リフォームで 金平糖
耐震は 大丈夫と 跳ねる妻 ムーンライト
今日もまた馴染みの家に帰る幸 寿々
築50年想い出のキズと会話する 山ゆり
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おまけ
帰省中の次女がてんぷらを食べたいというので、久しぶりにどっさい作りました。
うんまかったよ (*^^*)
おまけのおまけ
同じ天ぷらを私が撮ったもの。上は次女が撮ったもの。その差歴然!
そうか今日が祥月命日でしたか。
私なんか
父の命日になにもしてあげてないな。
父の俳句と
私の川柳で「親子鷹」の句集を出したい
との願望はあったけど。
ただ願望だけです。
この句集も夢修さんに尻を叩かれて、しかも母の作品をすべてデータ化してくださったのでできました。また、新大同印刷さんだったら、驚くほど少ない予算で本にできますよ。相談されてみますか?